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今回注目していく映画は「山(モンテ)」!

西島秀俊さん主演「CUT」などを手掛けたイラン映画の巨匠・アミール・ナデリ監督の最新作で、監督の念願でもあったイタリアでのオールロケ撮影を敢行している作品です。

73回ヴェネツィア国際映画祭「監督・ばんざい!賞」も受賞している今作について、ネタバレを含めたあらすじや見どころ、キャストをご紹介していきます!

 







 あらすじ

 

物語の舞台は、中世後期のイタリア・南アルプスの寒村。

村は壁のような岩山に囲まれており、日光が遮られるため、不毛の地と化していました。

餓死に瀕した村人のほとんどがこの地を去っていくのですが、アゴスティーノたちは先祖の墓や亡き娘の墓を残して行けず、この地を離れられずにいます。

 

わずかな作物や家財を売りに近隣の村に行けば、“下層民”“異端者”と差別を受け、嘲笑われるアゴスティーノ。

パンやスープを分けてくれる村人もいましたが、妻・ニーナのヘアピンを盗品だと疑われ、村に出入りすることも出来なくなります。

家族も離れ離れとなってしまい、手立てはなくなってしまうのです…。

 

神にも、自然にも、人間にさえも見捨てられたアゴスティーノが最後に取った行動は、元凶である“山”そのものを崩してみせる、という無謀な戦いでした。

 

忌まわしき岩山を、槌で叩き続ける日々。

灰色一色の世界で、執念のままに・狂気を感じるほどに、岩山を叩き続けるのです。

勝てない勝負と分かっていても、自分の信念に基づき挑み続けるアゴスティーノを見て、息子・ジョバンニも、共に岩山に挑むようになります。

 

そんな無謀な戦いは、最終的に山が崩壊することで終わりを迎えます。

ありえないと思いながらも、不毛の地に光が差しこむラストシーンは必見です!

 

見所

 

やはりこの映画の見どころは、山に対峙し続けるアゴスティーノの姿だと思います!

映画の大半が岩山に槌を叩き続けるシーンなのですが、その姿はとにかく苦しく、辛く、閉塞的で、気が遠くなるほどです。

ただ、その狂人的で恐ろしいまでの姿は美しく、魅入ってしまうものでもあります。

槌で叩くたびに叩き返してくるような岩山の“反響音”も、こだわりを持って制作したというだけあり、体全体を圧倒し響いてくるものです。

 

監督はコメントに、“どんな人間も、不可能を可能に変えられるチャンスを与えられるにふさわしい”“本作に映画と人生について知ることすべてを吹き込んだ”と残しています。

物語のテーマでもあると思われる、“世の中の不条理にどう向き合うか”に対するアミール・ナデリ監督の答えが、強いメッセージ性と共に、この岩山を叩き続けるアゴスティーノのシーンに詰まっているように思いますので、見逃さないでほしいです!

 

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 キャスト一覧

 

最後に、出演者を【役名/キャスト】の順にご紹介します。

 

アゴスティーノ/アンドレ・サルトッティ

村を離れることを拒み、たった1人で忌まわしき山に対峙する主人公。

 

ニーナ/クラウディア・ポテンツァ

アゴスティーノを支え、祈り続ける妻。

 

ジョヴァンニ/(少年時代)ザッカーリア・ザンゲッリーニ

(青年時代)セバスティアン・エイサス

父・アゴスティーノと共に、山と対峙していくことになる息子。

 

 まとめ

 

今回は、イラン映画の巨匠・アミール・ナデリ監督の最新映画「山(モンテ)」の、ネタバレを含めた情報をご紹介してきました!

宗教・自然・人間の全てに立ち向かう孤独な男を、壮厳な世界観で描いたこの作品。

日本の名監督・黒澤明の精神から生まれたと監督自らが豪語している作品でもあるので、ぜひ多くの日本人に観てほしいなと思います!

映画「山(モンテ)」は、29日よりアップリンク吉祥寺にて公開!他全国順次公開です!