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アニメ化(2018年)や実写映画化(2020年公開予定)など、メディアミックスでも大人気なラブコメ「ヲタクに恋は難しい」(ふじた/一迅社)をご存知ですか? 腐女子×ゲームヲタクなど、ヲタク同士の恋愛を描くラブコメです。ここでは1巻のネタバレをご紹介します。

ヲタクに恋は難しい1巻の原作ネタバレ

隠れ腐女子の桃瀬成海と同僚で幼なじみの二藤宏嵩はヲタク友達です。

宏嵩は仕事のできる高身長のイケメンですが、重度のゲームヲタクで無愛想。しかし成海とは小学校の頃からゲームやアニメの話題で盛り上がる関係でした。

ある夜の居酒屋で、ヲタバレで失恋した過去を愚痴った成海は、帰り道「持つべきものは宏嵩だな~」とこぼします。すると、宏嵩はこう言いました。

「…じゃあ俺でいいじゃん」

きょとんとした成海は、

「何がですか?」

宏嵩はムッとして答えます。

「馬鹿なんですか?」

宏嵩は「自分だったらゲームの素材集めにも付き合うし」等とプレゼンを続け、

「さらに来週末のイベントに売り子として同伴可能です」

「採用!」

成海は親指を立てて男らしく快諾しました。

斯くして、ふたりのヲタクは交際を始めたのです。

 

ヲタ友から恋人になり、成海は意識しすぎて会社で宏嵩を避けてしまいます。

同僚でヲタクの小柳花子は、宏嵩との交際を聞いて羨ましがりますが、成海は、宏嵩と親しい先輩の樺倉太郎の顔の方が好みだ、と答えます。

その時、険しい顔をした宏嵩が樺倉と一緒に現れました。どうやらふたりの会話を聞いてしまったようです。

咄嗟に小柳が宏嵩をなだめると、正義感の強い樺倉は「部外者が口をはさむな」と小柳を咎めます。

途端に端正な顔が歪んだ小柳は、

「お前が言うな馬鹿」

それに対し、元々の強面がさらに恐くなった樺倉は、

「なんか言ったかブス!!」

小柳と樺倉は高校時代、部活で使う体育館のスペースを奪い合い、主将同士で熾烈な争いを繰り広げた犬猿の仲だったのです。

乱入バトルが勃発している隙に、成海はエレベーター前へ逃げ出します。

しかし宏嵩に追いつかれ、成海は壁ドンで逃げ場を失います。

宏嵩は成海に告白する前の方がよっぽど距離が近かった、と口にし、

「…やっぱり、好きだなんて言うんじゃなかった」

その時、ふたりは同時にあることに気づきました。

真顔の成海(――いや言われてねえな)

真顔の宏嵩(言ってねえな)

成海は宏嵩の心内を知り、真っ赤になりながら彼に抱き着きました。

小柄な成海の頭は宏嵩の胸の位置になります。

「そーゆーこと、言うなよ。私はちゃんと嬉しかったし、顔見ても逃げないようにするから……」

その時、エレベーター前を通りがかる人影がありました。

顔が好みだと言われたくらいで浮かれるな、と怒鳴る女と、戸惑いながら後を追う男。男は女の肩に手をかけて名を呼びます。

「……花子!」

「会社でそれ(花子)はやめろって言ってるでしょ!?」

それは犬猿の仲であるはずの小柳と樺倉でした。

驚きで固まる成海。それを見て、宏嵩は意外そうに「知らなかったの?」と成海に尋ねるのでした。

 

とある喫茶店。成海は宏嵩から露骨に視線を逸らしながらストローでグラスの中身をかき回します。

「しばらく休みは時間作れないかも…」

宏嵩はそれを聞き、

「俺、少しはお前のこと理解してるつもりだから、隠さないで言ってくれないか」

と迫ります。目を鋭く細め、

「進捗は?」

「まだネーム…!」

ますますストローを回す成海。

コミックマーケットまで二週間を切っています。

後日、ネット経由で成海先生の(ちょっとエッチな)新刊の原稿を手伝う宏嵩の姿がありました。

コミケ当日、待ち合わせ場所で宏嵩と成海が合流します。

「行こうか…会場(いくさば)へ!」

宏嵩は彼女の姿を見て思いました。

(せっかくかわいいかっこしてんのに、目がガチなんだよなぁ)

カートを引く成海はとびきりお洒落していますが、彼女の瞳は闘いに臨む戦士の目そのものなのでした。

コミケ会場に着くと、成海は同人誌の購入者との会話や尊敬する同人作家との出会い、イケメンコスプレイヤー(♀)とのツーショット写真を撮るなど、目いっぱいコミケを楽しみます。

宏嵩はそんな成海の様子を見ながら、隣でスマホをいじる樺倉に話しかけました。

「樺倉さん、あのイケメンあなたの彼女でしょ。なんとかしてくださいよ」

「どうしろっていうんだよ」

イケメンコスプレイヤーの正体は成海の友人、小柳です。樺倉と小柳のカップルもやはりヲタク、ふたりでコミケを楽しんでいたのでした。

 

金曜日、宏嵩から終業後にどう、と誘われ、てっきり飲みだと思った成海は場所も聞かないまま「行く」と即答します。すると宏嵩は平然と、

「じゃあ俺んちね」

真顔で固まった成海は、今日の下着の色を思い出せませんでした。

初めて宏嵩の部屋に入ったとき、成海は緊張していました。しかし思い直します。

(相手は宏嵩だぞ? 部屋に呼んで、すぐ何かする度胸があるわけが…)

ソファに座って宏嵩が近づいてきたとき、成海は思い出しました。宏嵩も男であること。そして下着はベージュであることを…。

そして、成海を素通りして宏嵩が手に取ったのは、wiiのコントローラー。ふたりはそのままマリオカートになだれ込むのでした。

その後、会社帰りの樺倉と小柳も合流し、四人は愉快な一夜を過ごします。

遊んでいる最中に偶然、寝室で宏嵩とふたりきりになった成海は、宏嵩だけがふたりが仲良くなったきっかけを覚えていることを知ります。罪悪感にかられた成海が宏嵩に謝り、一発殴ってくれと迫ると、宏嵩は成海に口を閉じるよう言います。素直に口を閉じ、同時に目も閉じた成海。次の瞬間感じたのは、宏嵩の唇でした。

 

終業後、居酒屋に行った成海、宏嵩、小柳、樺倉の四人。

酔った小柳が恋話をしようとすると、案の定、嫌がった樺倉と口論になります。

ふたりは言い合う中で「私の好みは王子様タイプ一択なのよ!」「小さくてかわいい子が好みなんだよ!」とお互い目の前の恋人とは正反対のタイプが好みだと口にしてしまいます。ショックを受けた小柳は泣きながらその場を去ってしまいました。

追いかけた成海に、小柳は「ケンカばかりしてこのままじゃ愛想を尽かされてしまうかも。彼は私で妥協してるんじゃないかな。ヲタク同士で楽だから付き合ってるのかな」と弱音を吐きます。そこへ樺倉が現れ、成海を立ち去らせます。

樺倉は小柳に「お前より可愛いヲタク女、探せばごまんといるだろうな」と言い、カッとなって振り向いた彼女に、にやりと笑いました。

「やっとこっち見たな?」

小柳と樺倉は抱き合い、ふたりのケンカは終わったのでした。

 

帰り道、宏嵩とふたりになった成海は、小柳と同じような不安を口にします。

すると宏嵩は成海の手を取り、

「ヲタクだから、楽だから、そんな理由で一緒にいるんじゃなくて、好きなことしてるときの成海が、大好きなので」

宏嵩は彼女から目を逸らし続けました。

「俺は、そんなカンジだから。難しく考えなくていいよ」

成海は照れて「宏嵩、お前、私のこと好きだったのか…」と茶化します。

宏隆はムッとしますが、いつの間にかふたりは笑みをこぼして、手をつないでゲームセンターへ向かうのでした。

 

1巻では成海、宏嵩の初々しいカップルと、ケンカップルの小柳、樺倉カップルが楽しくヲタクをしている様子が描かれていて、見ていて微笑ましいですね。

2巻では意外な人の関係者が新キャラクターとして登場します。お楽しみに!