Pocket

 

映画「ダイナー」がまもなく公開ですね。

殺し屋専用の定食屋を舞台に繰り広げられる物語なのですが、
現在映画オフィシャルサイトで公開されたハンバーガーの
ヴィジュアルがやばすぎる!と話題になっています。

今回は、映画「ダイナー」に登場する料理にまつわるお話を
調べてみました!!

 

ダイナーの料理はどんなの?

原作「ダイナー」では、元殺し屋の料理人ボンベロという男が、
お客様(全員殺し屋)のために、彼らの好み・彼らの理想を
叶える食事を提供します。

冷凍の素材などは一切使わず、すべて下処理から素材の
特徴を活かして作る料理は、殺し屋というジャンキーな
仕事の人が食べるには、もったいないほどの料理ばかり。


たとえば、殺し屋が幼少期に母親に作ってもらったスフレ。
それを寸分の狂いなく再現します。

はちみつのほのかな甘さが漂う、ふわふわのスフレ。
しかし、食べる人のために、ちょっとした仕掛けを
することも忘れません。

スフレにバナナチョコレートサンデー、デザートも
豊富ですが、中でも何度も登場するのは、ハンバーガーです。

作中には、顎が外れるほどのハンバーガーがよく登場しますが、
パンに挟まれている肉一枚一枚にチーズがコーティングされていたりと、
文章を読むだけでヨダレが垂れそうなものばかりです。

ハンバーガーの肉にもこだわりがあり、熊や鹿などたくさんの
肉を使用してつくるハンバーグは、とてつもない旨味を
出していると、原作では表現されています。

原作では、ダイナーを殺し屋専用の定食屋と表現していますが、
和食ではなく、アメリカンダイナーの食事スタイルを提供しています。

 

料理デザインは諏訪綾子

 

原作を読んでいても、文章だけでよだれがこぼれ落ちそうな
食事を出すダイナー。

グロテスクな殺しの表現とは裏腹に、全く違った
鮮やかな色彩の料理を、蜷川美花監督の希望通り
実現できるのか?

そんな心配がいらないほどの、料理のアーティストが
抜擢されたんです。

それが、諏訪綾子さん。

「食」で世界を魅了する彼女の作品は、まさにこの映画に
もってこいという物ばかりでした。

諏訪綾子さんとはどんな人物なのでしょうか?

 

名前:諏訪綾子(すわ あやこ)

出身:石川県

1976年生まれ。

金沢美術工芸大学を卒業後、2006年よりfood creationの
活動を始める。

2008年に金沢で21世紀美術館で、初の個展
「食欲のデザイン展 感覚で味わう感情のテイスト」を
開催。

彼女の代表作ともなる「ゲリラレストラン」を
東京・福岡・シンガポール・パリ・香港・台湾・
ベルリン・バルセロナなどで開催。

ディナーエクスペリエンス「Jorney on the Table」
フードインスタレーションなどを発表。

2014-15年には、金沢21世紀美術館にて開館10周年記念展覧会
「好奇心の味わい 好奇心のミュージアム」を東京大学総合研究
博物館とともに開催。

地元金沢と、世界を魅了する食の新しいスタイルを
提供する諏訪綾子さん。

そのクリエイティブさがあふれた、マニッシュで
中性的なスタイルの綺麗な方です。

 

彼女の立ち上げたfood creationとは

「食べ物のコンセプトをそのまま胃まで届けます」

という理念に基づいて立ち上げられた団体なのです。

つまり、特定のコンセプトを「食」で伝えるという活動なのですが、
たとえば「怒り」というコンセプトがあったとすると、それを
真っ赤な食材を使用して、トゲトゲさせてみたり、スパイシーに
してみたりと視覚的にも「怒り」が伝わるように、表現をします。

さらに、味・外見だけではなく、関係性や状況などをイメージし、
皿の上の食事だけではなく、トータルコーディネートを考えているの
だそう。

 

諏訪綾子さんの作品とは?

人間の本能的な欲望、好奇心、進化をテーマにした食の表現を行い、
美食でもグルメでもない、栄養源でも、エネルギー源でもない
全く新しい食の価値を提案している

これが、諏訪綾子さんのfood creationがおこなう、
食事だけど食事という、栄養やお腹を満たすだけのものではない
しかし不味いわけではなく、しっかりと食欲も満たしてくれる。

この新しい食の形、これってなんとなくダイナーのボンベロが
作る食事のスタイルと似ているなと感じませんか?

 

こちらが諏訪さんの作品

 

引用元:food creation

 

殺し屋一人一人に合った食事、そして美味だけではなく、
その人のバックグラウンドに寄り添って仕上げをおこなう
まさに、ダイナーの世界観を表現できる人といっても過言ではありませんね。

諏訪さんの作品とは一体どんなものなのでしょうか?

諏訪さんの代表作と言っても過言ではないのが「ゲリラレストラン」です。

ゲリラレストランとは一体どういった作品なのでしょう?

2008年に誕生したこのパフォーマンスは、

「感覚で味わう、感情のテイスト」

がテーマとなり、このテーマに沿ったフルコースが提供されます。

そして、そのフルコースを食べている人たちを見る立ち見席が
用意され、今どのような感情で食べているのかということが
わかるようになっているのです。

人は食事のほとんどを視覚で味わっているというのが、
諏訪さんの考えで、きっとこんな味がするだろうという
表情、料理の素材を見ながら味わってもらうのが、この
パフォーマンスの醍醐味でもあり、想像力の味わいを
広げてもらえるかの腕の見せ所なのだそう。

 

「驚きの効いた楽しさと隠しきれない嬉しさのテイスト」

「恐ろしさと不安がゆっくりと混じり合うテイスト」

 

など、タイトルを聞いても、どんな味なのか全く想像がつかない
食事を、口に運んだ人の表情を見て想像する観客。
そして、実際に口に運ぶ側になった観客。

どちら側にいても、パフォーマンスを体験した人は、
必ずまた体験したいという気持ちになるのだそう。

しかし、それだけの気持ちにさせるためには、
たった3日間の開催期間であっても、準備期間は半年以上。

音響、舞台設定、メニュー開発などなど、諏訪さんはほぼ
一人で決めているのです。

だからこそ開催できるのは、1年〜2年に一回程度なのだそうです。

そして、これもまた彼女の代表作といえるのが、
「Journey on the Table」

こちらも、現在5カ国で開催されたことがあるイベント。

その名の通り、お客さんは着席したまま、約2時間半〜3時間の旅をする
というテーマになっています。

先ほどのゲリラレストランと比較すると、よりアミューズメント性の
高いものとなっており、海を越えたり、山に入ったり、街に出たり、
雷がなったりと、様々な自然や地域を探検した感覚になれるのだそう。

先ほどのゲリラレストランと違い、一つのテーマというよりは、
次はこんなテーマですよということが、メニューカードに書かれており、
音や光などで、様々な情景を作り上げているのです。

こんな質問をされている記事がありました。

「諏訪さんのイベントは、お腹いっぱいになりますか?」

答えは、ノー。

諏訪さんの描く、イベントスタイルは、あくまでも
食事でお腹を満たす、栄養価を摂取するというのではなく、
新しい食のスタイルなのです。

五感で訴える表現は、もはや当たり前。
だからこそ、食べ物を通しての、時間・空間・
ストーリー・記憶など、もっと深い内面に触れる
感覚にダイレクトに触れられる、感覚的体験ができる
プロジェクトにしていきたいのだそうです。

最後に諏訪さんが最後の瞬間に食べたいものは?
と聞かれ「スライムのようなもので、味はプレーンだけど、
想像でどんな味にも変わるもの」と答えて
いらっしゃいました。

ダイナーなら、もしかしたら叶えてくれるかもしれませんね。

 

まとめ

いかがでしたか?今回は、映画ダイナーのフードクリエイションを
担当されている諏訪綾子さんについてご紹介しました。

諏訪さんは、人間の本能的な欲望、好奇心、進化をテーマにした食の
表現を行い、美食でもグルメでもない、栄養源でも、
エネルギー源でもない全く新しい食の価値を提案している方でした。

豊かな色彩表現だけではなく、食事をとる環境や、その人のバックグラウンドなども
今回提供される食事から読み取れるかもしれませんね!

ぜひ注目してみてください!